こういった疑問に答えます。
💪本記事の内容
- 国際結婚・海外生活でうつを感じたら、『原点』を思い出そう
- 国際結婚・海外生活で『うつになる理由』を考えよう
- 国際結婚・海外生活でうつになったら『自分の藁』を見つけよう
この記事を書いている私はフランス在住、1歳坊の母です。
2019年1月に渡仏し結婚、2020年3月にお母ちゃんデビュー、見事に『うつ』になりました。
本記事は”国際結婚し、海外生活が辛くてうつ気味な人むけ”にアドバイスを書いています。
病気ゼロ、怪我ゼロ、問題ゼロで生きていくなんて無理で、そんなふうに生きていく必要もないです。色んなものを抱えながら、見ないふりをしたり、修復したり、底まで落ちてみても良いと思います。
国際結婚・海外生活でうつを感じたら、原点を思い出そう
結論、なぜ自分が国際結婚し、海外生活をしているのか思い出しましょう。
大好きな人と一緒になるため
国際結婚し、海外で生活を始めた理由は『大好きな人と一緒にいるため』ですよね。
まず、それができていれば100点だということに気づきましょう。
「仕事もバリバリして、言葉もペラペラになって、文化にも馴染んで、家事も炊事もして、さっさと一人前にならなきゃ!」という意気込みは、すぐに焦りにかわり、心が消耗します。
私はフランス語がまったく話せないのに渡仏し結婚。『大好きな人と一緒にいるため』に来たのに、フランス語の学校に通いながら仕事をさがし、家では妻・母・義理の娘としての役割も完璧にやろうとし、自滅しました。
隣にいるだけで価値がある
『大好きな人』というのは隣にいるだけで価値があります。
お互いが『大好きな人』だと信じたから、結婚までしたのですよね。 しかし、国際結婚・海外生活で自分に価値を感じなくなる人はたくさんいます。
- 働いていない……
- つわり、子育てで家事・掃除に手がまわらない……
- 外国語を話すのが億劫……
- 免許もないので、どこへ行くにもパートナーを頼ってしまう……
私はそんな理由から、『自分は単なる足手まといで、無力で無価値だ』と悲しくなり、涙が止まりませんでした。
体ひとつで外国にきた人が、最初からスムーズにできなくて当然です。
仮にパートナーが日本に来るパターンだったら、どうでしょう。
初日からこんなこと言いません。
旦那さんは、「なんにでもケラケラ笑って面白いさやかと結婚した。」と言ったので、「ケラケラ笑って隣にいるんだから、それ以外はあとで良いよなぁ!」と開き直ったら楽になりました。
国際結婚・海外生活で『うつになる理由』を考えよう
なんか悲しい、なんか辛い、の「なんか」を見つけて脳内を整理しましょう。
考えるべきこと:なぜうつっぽいのか?
私の例でいうと、うつの理由は次のとおりでした。
- どこへ行くにも旦那さんが必要で、自分を無力に感じる
- なんでも気軽に話せる友達がいない
- 自分で決めたことだから頑張らなきゃ、という呪縛で相談できない
- ワンオペ育児が大変で子育てを楽しめず、悪い母親だと感じる
- 「日本で働いていた時は何でも好きに買えたのに…」と無職の今と比べる
- 無職なのに、育児で疲労し家のことまで手が回らず罪悪感
こうやって見てみると分かりますが、私の場合は”自立していない自分が嫌”という気持ちがあり、それをさらに責めていました。
視野が狭かったのだと思います。
💪どこへ行くにも旦那さんが必要で、自分を無力に感じる
つたないフランス語、運転免許も無いため、何をするにしても旦那さんが必要です。
「買い出しに行くだけなのに、旦那さんが必要だなんて……。」情けないし、何をするにも迷惑をかけている気分。
💪なんでも気軽に話せる友達がいない
日本の友達は時差があるし、カタコトのフランス語で保守的なフランス人と打ち解けるのはなかなか大変。
💪自分で決めたことだから頑張らなきゃ、という呪縛で相談できない
「なんか辛いです」と日本の知り合いに言って、「国際結婚のツラさなんて最初から予想できたじゃん。分かってて結婚も移住も自分で決めたんでしょ、あまかったね。」という返答をくらうのは、あるあるだと思います。
💪ワンオペ育児が大変で子育てを楽しめず、悪い母親だと感じる
見た目は人間、『地球に来たばかりの宇宙人を生かしておく』ミッションは、とんでもなく消耗します。
家のこともしつつ、小さい人間が死なないように見張るのは、気が張って楽しむ余裕なんかありません。
それを思って自己嫌悪におちいります。
💪「日本で働いていた時は何でも好きに買えたのに…」と無職の今と比べる
日本にいたときは、若くて独身、子供もおらず、週休2日で、稼いだお金は全て自分のもの。まさに独身を謳歌していました。
今はコンビニも無い、フランスのへき地で無職。「これでもか!」というほど、自分の思い通りに進められることがなに一つありません。
「今を楽しまなくちゃ!」というアドバイスはわかりますが、楽しむ努力をした上で苦しんでいるので、なんだかなぁ〜です。
💪無職なのに、育児で疲労し家のことまで手が回らず罪悪感
『疲れと恐れを知らない怪獣』は、1ヶ所掃除しているあいだに、4カ所散らかします。
体力も精神も、限界というものがあると実感します。
国際結婚・海外生活は、普通に病みます
ちなみに私のお医者さんによると、「外国の生活というだけで、うつになるのは当然!」とのことです。
- 悲しくて当たり前
- 苦しいと感じて当たり前
- イライラするのに無気力なのは当たり前
国際結婚・海外生活でうつになったら『わら』にすがろう
助けを求めたって良いじゃない。放っておいて気分が上向きになるなんて、幻想です。
💪溺れる者は藁をも掴む(おぼれるものは わらをもつかむ)
とても苦しんだり、困ったりしたときや、切羽詰まった状況の時には、助かりたい一心でどんなに頼りないものにもすがりつき、救いを求めることのたとえ。
ことわざ・慣用句の百科事典
私の藁を3つ紹介します。
- 薬
- ベビーシッター
- おかま様
国際結婚・海外生活でうつになった私の藁【その1】:薬
麻薬ではなく、ちゃんとお医者さんに診てもらってから出たお薬です。
薬をもらう前は『底の見えないうつの沼』で、もがく気分でした。今は、沼にも底があると思えるようになり、気が楽になりました。
💪薬が処方されるまでの流れ
私はフランス語で症状をベラベラ伝えられないので、お医者さんが頑張って英語を話してくれました。グーグル翻訳も使ったり。
idée noireという『頭をよぎる暗いこと』を聞かれ、
- フライトがあれば一人で日本に帰っている。
- イライラして壁を殴るエネルギーはあるのに、生産的なことはしようと思えない。
- いつか息子にあたりそうで怖い。
- ただただ無気力で悲しい。
などと答えたら、「遠く離れた外国で生活、それだけでうつになるわよ!しかも、日の短いヨーロッパだし、コロナだし、ワンオペだし、そりゃうつになって当然だわ!」と、当然のこととして対応してもらえました。
ひととおり診察が終わると、セイヨウオトギリソウという花からできた、漢方のようなお薬を処方してくれました。
💪服用した感想
即効性はないと感じますが、薬の存在があるだけでも『すがる藁』があると思えます。
一つ欠点は、高い!ということ。
1日1錠、1ヶ月分で60ユーロ(約7800円)。フランスは医療費負担が低いだけに、びっくりしました。
国際結婚・海外生活でうつになった私の藁【その2】:ベビーシッター
息子もわたしも、別々にいい時間をすごせているので最高です。
「無職なのに、息子にベビーシッターをつけて出費を増やすなんて……」と、また自己嫌悪になりましたが、旦那さんが結婚した『なんにでもケラケラ笑って面白いさやか』を復活させるほうが重要だとおもい決断。
「爆発寸前だし、私も笑っていたいからベビーシッターさんにお願いしたい。」と旦那さんに伝えたら、「僕も仕事から帰って来て、不機嫌なさやかを見ると辛い。」と賛成してくれました。
火曜日と木曜日だけですが、息子は夕方とっても良い顔をして帰ってきます。ママだけじゃ与えられるものが限られているなぁ〜と実感。
心の余裕もできるので、イライラが大幅に減りました。
国際結婚・海外生活でうつになった私の藁【その3】:おかま様
おかまちゃん達は、女性論を押し付けて来ません。次元の違う、大きな困難を乗り越えて来ている人たちです。
女性が女性に相談すると、「ベビーシッターなんて子供がかわいそうじゃない!」「うつなんて甘い!私なんて、もっと苦しい思いしたんだから!」など、いかにも分かったような発言をされます。
大奥のような世界が好きならそれで良いのかもしれませんが、キツいという人はオカマちゃんの話を聞くとなかなか元気と勇気が出ます。
💪近所にオカマバーが無いのでYouTube
「おかま」と検索して、楽しそうなものをチョイス。
ー・ー・ー・ー・ー
わたしはオカマ様ほど強烈な元気を贈れませんが、国際結婚と海外生活に疲れてうつになった人間としておはなしを聞くことはできます。
「自分の中に溜めておくと引きずってしまうので、聞いてもらって気持ちを切り替えられた」と、感想をいただいています。
よかったら見てみてね。
こちらからどうぞ。( ゚Д゚)